プレゼントを開く女性

 

 

50年・100年分の想いを込めて

おもちゃで喜んでいた子供も、学校に行くようになり大きくなると、プレゼントをする機会もぱったりと無くなってしまいます。
子供が結婚するときになって、年が経つ早さに気づき、もっと何かをしてあげられれば良かったと思うものです。
ただ風習や習慣は時代によって変わりましたが、古くは元服をひとつの節目として、現代では成人式を一つの節目として、今でも社会に出る子供に心得や贈り物をするご家庭がまだまだ残っています。
貴重なアンティーク時計とともに、お子様への想いを伝えてみませんか?

古い懐中時計

アンティーク時計を子供にプレゼントされる方の中には、「こんな良いものを子供がわかってくれるのだろうか?」と心配される方もいらっしゃいますが、これは実際のところ渡す方の想い次第です。
馬子にも衣装と申しますが、(身分の低い者でも良い身なりをすれば立派に見えるという、良い意味でも悪い意味でも使われる言葉です。)良い時計をもらう・身に着けることで、その方自身が違って見えることはもちろんですが、その方の気持ちも引き締まるというもの。
肩書きや身に付けるものがその人を変えるということは昔から良く言われていることですが、肩書きに負けないように・持っているものに見合うようにと人は明らかに変わるものです。

オーバーホールなどのご相談をいただく方の中には、昔にご両親から時計をもらったのだけれども自分に見合わないと思って使っていなかった、でも今になってやっと身に付ける気持ちになった・身に付けることができると思えるようになった、というお話しをお伺いすることがあります。
親から贈られた「意味のある贈り物はずっと心に残る」ものなのです。
若いうちは流行やファッションもあって着けていただけないものかもしれません。
ですが歳を重ねるにつれて、時計に込められた意味や気持ちもわかってくるものです。

懐中時計と子供

 

 

アンティーク時計は子供の世代にとっては斬新なものです

1950年代以降に生まれた方にとっては、実は機械式時計・手巻き式時計、はたまた懐中時計というのは実は非常に目新しいものです。
その理由は、この年代以降に生まれた方が時計を身に着け始めた頃には、既に時計は電池式のクォーツやデジタル時計に移行した後です。
さらに若い方なら、時間を見るのは携帯電話で腕時計もしない、電池やデジタルで動く時計以外を持たれたことが無い・見たことが無いこともあるくらいです。
今や手巻き時計の巻き方も知らない方のほうが多いくらいで、アンティーク時計をプレゼント用にご購入された方からいただく感想やお手紙には、「機械で動く時計は初めて見たと喜んでもらえました」といった感動やお礼のお言葉をよくいただきます。

腕時計のリューズを巻く

パソコンや携帯電話をはじめ、生活に関わる全てがデジタル化している中、「機械式時計」は古いものながら、若い世代の方にとっては非常に目新しい物なのです。
古いものだから理解してもらえないのでは?喜んでもらえないのでは?と思っていらっしゃる方がいれば、ぜひアンティーク時計をプレゼントしてみてください。
最近は「機械で動くアナログなもの」に興味を持たれる方が多く、若い方の間でもアンティーク時計は人気です。

 

 

時計の選び方

贈る目的をまず最初に決めていただくと、どのようなものを選ぶべきなのかが決まってきます。
お子様の今の年齢をお考えいただいてもかまいませんが、まず「いつのお子様」に贈られるのかが一番大切なポイントです。
さまざまなお歳、今20代や30代というお子様もいらっしゃるでしょうが、果たして時計を「今使うため」に贈られるのが良いことでしょうか?

今までのご自身の人生を辿って思い浮かべてみてください。
社会に出ていろいろと学ぶことに忙しかった20代、仕事や生活に追われる30代、家庭と子供そして仕事で大変だった40代など、思い返すと節目節目にいろいろなことがあったことが思い出されるはずです。
その時の自分を振り返ってみて、「特別な贈り物」を楽しめる年代であったのか、そして本当の価値がわかる年代であったのかと考えてみてください。
そう思ってみると、いつのお子様に時計を着けてもらいたいのかも、おのずとイメージが出来上がってきたのではないでしょうか。

古い時代別の写真

もちろん、今すぐに使うためにプレゼントしていただくのも良いことです。
ただ、例えば「これは大切なものだから」と今プレゼントをして、今すぐにはその価値や楽しみがわからなくても、お子様がもう少し年齢を重ねられた時に、その贈り物を改めて見直す時間ができて、それを見て、贈り物の意味と価値の重さを知るという贈り方もお洒落ではないでしょうか。

例えば、今20代のお子様がいらっしゃったとして、そのお子様が40代・50代になられた時に使っていただく時計として贈られても良いのです。
今は若くてお子様自身に家族や子供がいなくても、年齢を重ね自分と同じくらいの歳になって、その贈り物を見直した時に、親のありがたみや贈り物の意味をより深く知ってくれるからです。

今のお子様の趣味や趣向に合わせようとすると、親の目線からだと、自分が子供の時も同じだったように、それはそれは難しいものです。
でも、このように未来のお子様に使っていただくために贈ると考えると、ご自身の趣味で良い・この年代の頃はこうだったと、自分のことを振り返りながら選んであげることができるはずです。

 

 

成人式に贈る

法律的にも子供から大人への仲間入りをするとき。
ただ、まだまだ難しい年頃かもしれません。
親の言うことを聞くお子様もいれば聞かないお子様もいるでしょう。
ただこの歳を過ぎれば、結婚など何があってもおかしくない歳。
これから大人になるに当たって、これから生きていく上での心得などを一緒に聞かせるのにも良い機会です。
今は本当の価値はわからないかもしれませんが、贈るなら懐中時計がお勧めです。
腕時計ではただの時代遅れだと思われてしまうかもしれませんが、100年という歳月を重ねたぜんまい仕掛けで動く懐中時計は、若い方にとってみれば「今まで見たことのない新鮮なもの」に映るようです。

グラスに注がれるビール

 

 

就職祝いに贈る

成人式を迎え就職をすれば、本当の意味での大人の仲間入りです。
若い方でも就職を機に1つは良い時計を持とうと、アンティーク時計を求められる方も良くいらっしゃいます。
良い時計=アンティーク時計だと見ていただける方がいるというのは、日本も若い方もまだまだ見捨てたものではありません。
通勤をする電車の中・商談などの打ち合わせでも手元・足元はまずはじめに見られるものです。
「時計と靴だけは良いものを」とは世界に共通する言葉。
何かの折りに使ってもらえる、風格のあるアンティーク時計を贈られるのはいつかきっと役に立つはず。
就職時に時計を贈るなら、さりげなく見せることのできる腕時計がやはりお勧めです。

腕時計を見る男性

 

 

結婚を祝って贈る

結婚をすれば本当の意味での巣立ちです。
どんなに手のかかった子供でも、このときばかりは神妙になり親の言うことも聞くもの。
これからは新しい家族を持ち、今の家族からいろいろな意味で離れてしまいますので、この機会に気持ちを込めてプレゼントを贈ると、受け取った側も大切にされるようです。
腕時計でも懐中時計でも、贈りたいと思う時計を贈られるのが良いでしょう。

結婚式のバラ

 

 

誕生日に贈る

結婚後は大きなプレゼントを渡す機会はなかなか無いものです。
お子様の数十歳という切りの良いの良い誕生日に。
もしくはご自身の切りの良い誕生日に、誕生日には贈り物をもらうことが当たり前ですが、反対に贈られるのも面白いものです。

 

 

形見として贈るには

当店で時計をお買い求めいただく際に、時々「子供に遺したい・形見として使って欲しい」とお買い求めになるお客様がいらっしゃいます。
実際のお話しとして、懐中時計や機械式時計を子供へ。というお話しは昔からよくあります。
その理由は、時計は普段から肌身離さず着けているもの。
服などは着替えますが、それを除けば、時計や指輪は着けている人が一番身に着けている時間が長いものだからかもしれません。
その人の思い入れや過ごした時間の思い出が、全て詰まっているものなのかもしれません。

また買って子供へ贈る理由もそれと同じで、肌身離さず使ってもらえる時計は、女性に指輪をプレゼントするようなもの。
ずっと大切に身につけていてもらいたいという想いから。
そして大きく育った子供への、親が選んであげることのできるプレゼントだからかもしれません。

腕時計と指輪

ただし、本当に調子が悪くなってからご購入される、贈られるのは当店ではあまりお勧めしていません。
時々ご相談をいただきますが、こちらとしてもお勧めはするものの、やはり寂しいものです。
形見として贈ることをお考えでしたら、できるだけ元気なうちに・早いうちにご購入をいただき、できるだけご自身でもお使いいただいた上でお贈りください。
「ほんの少しの間でもいいから使ってから遺してあげてください」「手紙を一言添えてプレゼントしてあげてください」。

いろいろと事情があることもありますが、「親が大切に使っていた」「親がこんな想いで選んでくれた」という思い出がお子さんにもあるとその姿まで覚えているもの。
今はわからなくても、もう少し歳を重ねたら、親の想いもアンティークの良さもわかるようになるものです。
この時計が好きだったんだな、わざわざ選んでくれたんだなという思いまでお子様にしっかりと伝わるものです。

遺言書

当店でぼろぼろになった時計を修理させていただくこともありますが、「親の形見に残されたものなので」「親の部屋を片付けていたら出てきた」と、いくらかかってもいいから直してくださいと依頼されることもあるのです。
それまで大切に置いておいてもらえるように、ぜひひとこと言葉を残しておいてください。

ちょっとしたことですが、そうすることで時計にかけがえの無い価値が生まれるものです。
どんな贈られ方でも大切にされることは間違いありませんが、大切に使われていたものを贈られるほうが、本当の意味で時計に込められた意味や想いを受け取ってもらえます。

 

■ 次の記事を読む ■

 
< 次のページ >
リューズを巻いて動かす
 
< 前のページ >
ご両親に時計を贈る

 

関連記事