東宝映画「罪の声」に当店の腕時計をお使いいただきました

ご利用いただいた時計と役者様のお名前

曽根俊也（星野源様）－金色の樽型腕時計（茶色のバンド）
曽根光雄（尾上寛之様）－金色の樽型腕時計（黒色のバンド）

お父様から受け継がれた時計ということで、お父様役の尾上寛之様、また主役の星野源様と、同じ腕時計をお使いいただいています。
映画終わりのエンドロールで、当店の名前もクレジット表示されているはずです。
一般公開されている予告編などで、星野源様が金色の腕時計をしている姿をご覧いただけるかと思います。

星野源様に着けていただいた腕時計

尾上寛之様に着けていただいた腕時計

星野源様に着けて頂く腕時計ということでお話を頂きました

２０２０年１０月３０日劇場公開の、東宝映画「罪の声」で、上記の当店の腕時計をご利用いただきました。
人気小説の映画化というお話しで、お使い頂くのも主役の星野源様ということで、大変光栄なお話しをいただきました。
時計についての感想も頂いて、星野源様には「格好良い」と、妻役の市川実日子様には「かわいい」とおっしゃっていただいたそうです。

コロナウイルスの影響で、当店のあるオーストラリア・メルボルンからは日本に戻ることが難しく、日本の映画館に行くことは出来ませんが、ネットでの公開、ブルーレイなどで商品化されましたら、ぜひ拝見したいと思っております。

ドラマや映画撮影などの小物として、時計の貸し出しも行っております。
ご用命がございましたらぜひお声をおかけください。
撮影用の貸し出しについては、詳しくはこちらをお読みください。

撮影用の貸し出しについて

ご用意させていただいた時計にまつわるエピソード

腕時計、東京税関で止められる

お話しをいただいたのは、２０１９年２月。
当初のタイトルは、罪の声ではなくて「ボイス」という名前だったようです。

星野源様に着けて頂く腕時計ということで、腕時計３点を見てみたいというお話をいただきました。
お届けまでに少し日数を頂きましたので、より良い映画になればと、最終的にこちらの見立てで４点を追加して、合計７点の腕時計を送らせていただきました。

オーストラリアから速達便で送らせていただいて、十分期日には間に合ったのですが、東京税関で問題が発生することになります。
一緒にお送りした古い腕時計バンドの中に、ワシントン条約で規制されている「ワニ革」が含まれていると、税関から連絡が入りました。
別途予備にお送りした新しい腕時計バンドの裏側に、素材自体は牛革ですが、ワニ革模様ということで、アリゲーターやクロコダイルなど、勘違いされやすい刻印がされていることが原因かもしれないと思い、その旨を税関に連絡をいたしました。

税関で没収されそうになった牛革バンド
【税関で問題になったバンドの実物】
わかる方がみれば、すぐに牛革とわかるものです。

ところが税関での調査の結果、古いバンドの中の１つにワニ革が含まれているということ。
連絡を受け、そのバンドだけ破棄して配達をしてほしい旨を伝えましたが、そのような個別の対応はしてくれないということで、撮影関係者の方に税関まで行って頂き、商品の確認と引き取りをお願いすることになりました。
この時点では、牛革のバンドも「クロコダイル」の刻印があるため、引き取りはできない旨を伝えられておりましたので、引き取りに行って頂く方に、破棄してもらって構わないことを伝えていました。

アリゲーターやクロコダイルなどの焼き印
【該当バンドの裏側】
バンドの裏側にはそれぞれ、ALLIGATOR CALFとCrococalfの刻印があります。
ALLIGATOR CALF → アリゲーターはワニですが、その後ろのCALFは時計バンドでは「子牛」という意味です。
Crococalf → 見間違いをしそうですが、Crocodile（ワニ）とCalf（子牛）の２つの言葉で作った造語、クロコダイルではなく「クロコカーフ」になっています。
よく見ればお分かりいただけるのですが、驚くことに、税関ではこの２点もワニ革と判断されていました。
特定の哺乳類の子供の呼び名にはCALFが使われますが、ワニの子供は「CALF」とは言いませんので、気づかれて当然のはずなのですが。

引き取りに行っていただいた結果、該当の古いバンドは税関で破棄、新しいワニ革模様の「牛革」バンドについては、撮影担当者の方に「破棄してください」と伝えていたのですが、ご親切に税関でそのことを改めて説明をして頂いたようで、牛革バンドについては事なきを得ました。
わざわざ検査をされたにも関わらず、牛革バンドは「牛革」とわからなかったのかと、東京税関への不信感は残りましたが、無事に衣装合わせに間に合いました。
後日、お使い頂く時計が決まった後で、星野源様、尾上寛之様と、それぞれ違うバンドを着けて頂くことになり、時計に取り付けるバンドは、別途取り寄せることになりました。

コロナウイルスが直撃

２０２０年の公開予定となっておりましたが、２０２０年の早い段階で始まったコロナウイルスの影響で、公開日がなかなか決まりませんでした。
撮影が終わり、時計が返却されたのは２０１９年の中頃でしたが、映画の公開日は、コロナウイルスの影響が落ち着き始めた２０２０年の１０月３０日。
映画のポスターは９月中に頂きましたが、コロナウイルスの影響で、日本郵便がオーストラリアへの輸送の受付を中止していることから、ＤＨＬの速達便でオーストラリアに輸送しました。
前売り券を買って、当店のお客様にプレゼントしようと思っていましたが、コロナウイルスの影響などもあって、前売り券の販売は中止になってしまったということです。

映画の予告編

予告編の中でも、星野源様の茶色いバンドの腕時計が少しだけ映ります。

映画に使用されたものと同じ商品をご希望のお客様

まったく同じものをご用意させていただくのは、アンティークという性質上、どうしても難しいのですが、お日にちをいただければご用意できるもの、もしくは同系の時計などをご紹介させていただけるかもしれません。
ご希望のお客様は、当店までお尋ねください。
映画で実際に使用された時計については、バンドも含めて保管しておりますが、基本的には「非売品」扱いとさせていただきます。