端々まで手の込んだ1点
雰囲気と作りの良さ、そして見ていても、身に着けていても楽しめる。
 飾ってよし、ちょっとした遊び心もあって、その時代だけの古い作りを楽しめるもの。
 なかなか出会いそうで出会わないのが、アンティークの面白味でもあります。
 このチェーンはまさにそんな1点で、たくさんの面白さを秘めながら、人によって好みの分かれる魅力のあるチェーンです。
言われて気付く作りの違い
このチェーンの大きな特徴を挙げるとするなら、総じての作りの面白さにあります。
 アンティークらしい作りと雰囲気、紐状になったチェーンが醸し出す、チェーンの流れの自然さと上品さ。
 そしてそこに組み込まれる飾りの雰囲気の良さ。
たくさんの個性があり、一つづつ挙げていくなら、まずはT字バーから。
 装飾のある作りになっているものですが、実はこれは鍵巻き式懐中時計用の鍵巻きです。
 鍵巻きの口側を押し込むと、鍵巻きが現れる作りになっているものです。
 ただ経年劣化があり、角が甘くなっていますので、鍵巻きとして実用は難しく、ここは装飾品として見ていただく部分になっています。
そしてチェーン自体に目を移すと、中央には雰囲気あるとても魅力的な飾り。
 その両端にあるチェーンは、両側に飾りがあり、中央の楕円状の飾りがチェーンに沿って動くようになっています。
 さらにチェーン先端に吊るされる飾りは、これはまた特別な作りのもの。
 当時の一般的なものとは違い、作りの粗さをわざと出しているかのような作りで、飾りの下のたくさんの足のような部分が、まるでバネのような形状をしています。
 そして実はそれだけではなく、そのバネのような作りになっている部分が他にもあり、中央の飾りの部分の両側、チェーンと繋がっている輪をご覧いただきたいのですが、その輪の左右1つづつが、同じようなバネ状の作りになっています。
 バネのように伸びる作りではありませんが、この飾りとチェーンを繋ぐ輪で、ちょっとした統一部分があるという、わかる人のみにわかるという作りになっています。
またこれも細かな点になりますが、懐中時計を繋ぐためのフックも、これもちょっと変わった作りになっています。
 通常のバネと指で押し開けるフック状ではなく、フック下の小さな丸い円盤状の部分を回してそれを下げきった状態で、指でフックを開くという作り。
 開け閉めに少し手間のかかる作りではあるのですが、これもこの時代ならではの作りで、面白いと感じていただけるものでしょう。
懐中時計を合わせていただくなら、小型から大型まで、サイズを問わず合わせていただきやすいものです。
 デザイン的に細い・幅広の部分があり、どのサイズの時計を合わせても、雰囲気的に合いやすい作りになっています。
店主のワンポイントと評価
総合評価
作りの面白さで言えば、チェーンの端々まで「特別」で、一般的なチェーンとは別物。
 総じての雰囲気がとても良いもので、写真で部分的にご覧いただくよりも、身に着けていただいた姿が綺麗に見えるものです。
 身に着けると、それぞれの特徴がまるで流れるように統一感があり、とても上品な見た目になります。
状態
制作時のもの、もしくはそれもあっての経年劣化が加わってのものだと思いますが、部分的に小さな穴のある個所があります。
 またチェーンの3本のうち中央のものですが、少し小さな欠けやほつれがあります。
 吊り下げる足のある飾りですが、足が2本欠損しています。
 どれも補修するまでもない程度ですので、そのままの状態に留めています。
希少性
紐状のチェーンとしてはあるものですが、飾りも含めてちょっと変わった作りで、同じ作りとしてはあまり見ないものです。
贈り物
アンティークらしさという意味では、雰囲気や作りもとても特別なもので、お勧めの1点です。
 ちょっとした欠損部分などがありますが、その点をご理解いただければ、とても雰囲気も良いものです。
 贈り物としてはその点で評価を下げますが、ご自身でお使いいただくものとしては、遊び心があって良い作りです。
備考
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