写真以上の別格の美しさ
時計そのものが持つ実物の美しさ。
写真で伝わるものもあれば、それが表現されない・実物でないと伝わらない物、これは優れた品であればあるほど、そういった傾向が強いものです。
この懐中時計も、写真からでもその素晴らしさが十分伝わっているように思われるかもしれませんが、実物はそれに足りない、言葉でも表現しきれない。
そんな口惜しい、伝わらない・表現できない部分のある特別な1点もの。
特徴のある文字盤に惹かれる方が多いかもしれませんが、実はそれよりもご覧頂きたいのがケース装飾。
繊細で緻密な装飾は、確かに他にも見ることができるものですが、この時計のそれはその中でも、さらに抜きんでる素晴らしさがあるもの。
そうさせているのは、全体的なデザインであり、複数の色の金を使ったその配色の塩梅であったり、ここを立体的に、そこに全面に細かな装飾を施す。
中央にワンポイントとして輝くダイヤモンド、その上下左右に花に葉に、それを囲い引き立てる緻密な模様。
こういったすべての組み合わせが、すべて上手く調和して引き立て合う、そんな作りが魅力のケース。
時計を持って眺めて頂くだけで、これは懐中時計ではない、「美術品だ」とそう唸って頂ける1点かと思います。
記念すべき思い出のように
時計の蓋を開くと、そこに表れる文字盤は、特別な思い出の扉を開くかのように。
神秘的・西洋的、宗教的ですらあるかもしれませんが、非常に美しいデザインの文字盤が現れます。
赤に緑にそしてゴールド、中央には薄い青、文字盤を見るだけで溜息が漏れるような美しさがそこにあります。
こういった色の組み合わせを見ると、「クリスマス」をイメージすると言えば、確かにその通りですが、それではこのデザインに合わない、それでは安っぽすぎる、きっともっと良い言葉がある、そんな色とデザインの組み合わせ。
思いや思い出といったものを、ぐっと伝えようと思う気持ちが伝わる、そんな特別さがあります。
店主のワンポイントと評価
総合評価
ケース・文字盤ともに素晴らしく、西洋アンティーク好きにはたまらない作りかと思います。
1900年頃と言えば明治時代、日本の使節団が着物で海外へ渡っていた時代のこと。
日本と西洋という違いがありますので、宝飾品なども作りの違い・技法の違いはありますが、それを考えると、違いに驚かれるかと思います。
現代でもそう思われるほどですので、当時の方が受けた印象というのは、さらに大きなものだったに違いないものでしょう。
普段使いというより、書斎で触って眺めて楽しみたい、そんな宝物のような1点です。
状態
特記事項はありません。
写真では少し赤味がかって見えるかもしれませんが、実物はイエローゴールドという色合いになります。
装飾や光の関係で赤味を帯びて写っています。
希少性
非常に珍しい1点です。
贈り物
素材も良くしっかりとした作りで、デザイン・装飾も素晴らしい1点。
これほど特別な贈り物はなかなか見つかりません。
備考