年季と時代を感じる美術品
守護聖人ミラの聖ニコラオ・ニコラウスを描いた、19世紀後半のロシア製のイコンです。
テンペラ・金箔張りが施された表面の色合いは美しく、綺麗な色合いと100年以上が経つアンティークならではの風格が漂います。
塗料の部分に剥がれは見えるものの、これも長い歳月を経たイコンならではの持ち味。
左側にキリスト、そして右側に聖母マリアが描かれた定番の構図ですが、ニコラオの全身が描かれています。
表面が金色のため、やや実物の発色が表現しづらいものです。
貴重な品になりますので、真剣にご購入をご検討いただいている場合に限り、自然光の下での写真もお撮りいたします。
店主のワンポイントと評価
総合評価
写実的なイコンもありますが、このような描かれ方をしたイコンもまた、とても魅力があります。
表面の彫りとこのイコン独特の装飾や色使いなど、とても個性的な1点。
少し小さめのもので、程よいサイズですので、飾っていただきやすい大きさだと思います。
状態
経年による劣化やヒビなども見られますが、長い年月や移動があれば、欠損していることが不思議ではなく当然のもの。
ここまでの良い状態で残っていること自体が珍しいもので、経年劣化や欠損も味として見ていただくものです。
裏面に聖ニコラオと書かれた紙がありますが、前所有者の方が持ち込まれる前に貼られたもので、ごく最近のものです。
剥がすことで色が変わる可能性がありますので、あえて剥がしていません。
希少性
宗教画であるため、同じ構図のものとしてはありますが、その素材や手法・年代や作られた場所・作家など全てが違い、それぞれが生み出す雰囲気はまったく違います。
それぞれが1点物であり、希少かつ貴重な1点です。
贈り物
同系のイコン・テンペラ画を選ぶ基本になるのは、それをご覧いただいて、気に入っていただけるかどうか。
年数も構図・状態も、描かれ方や色使いから大きさに至るまで、選ぶ基準はそこにあります。
1つの芸術作品としてみても、贈り物としてとてもお勧めできる1点です。
備考
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