際立つ彫りとサーモンピンクの文字盤 ロンジンのアンティーク懐中時計【1940年頃】

「貴方」を主張する際立つ懐中時計

万人受け・標準・みんなが持っているから、そんな言葉や風潮がつまらないと思いませんか？
インターネットの普及とともに、「他人と同じ」ではなく、自分の好きなものを好きなように楽しむ。
世の中の風潮はそのように変わってきました。
時計を持たないという選択肢もありますが、そこに逆流して「持つ」という選択をして頂くのも、今の時代のオモシロイことではないかなと思います。

時代を逆行しすぎない年代で、作りのしっかりした年代で、懐中時計を楽しむというのはどうでしょうか？
しかも当たり前の「懐中時計」というイメージ通りではなく、ちょっと斜め上を行くこんなデザイン。
この懐中時計は、メーカー自体は時計メーカーでは老舗中の老舗という歴史あるロンジン。
そんなメーカーが、腕時計の時代になった４０年頃になって改めて懐中時計として提案した、デザインに味のある１点。

時計の顔である文字盤がサーモンピンク色という点でも、明確にわかる違い・主張ですが、裏返して頂くとケースにはこれも主張するしっかりとした深い彫り。
昭和の男前という感じですが、アンティークらしさと主張があって素晴らしいと思いませんか？
デザイン的には、本当に綺麗で表側・裏側ともに面白い味のある１点です。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A

１９４０年というと、それほど昔ではないように感じられるかもしれませんが、この時計ですら既に１人の人生ほどの年数が経っています。
デザイン的な味という点でもとても面白い１点で、前時代の懐中時計全盛期と比べると、機械の作り自体も優れたものになっています。
大きさとしては中型程度、ケース自体の厚みも薄くなっていて裏側は平面のため、厚み・大きさで比べると、前時代より携帯性が非常に良くなっているのも特徴。
文字盤の色味は光の入り具合、また角度でも大きく変わり、写真でご覧頂くよりもはるかに綺麗な色合いですが、写真では表現しきれない・伝えきれないのが残念なところです。
裏側の彫りはCEPの３文字で、おそらくどなたかの名前のイニシャル、名前・ミドルネーム・姓かと思いますが、良いデザインだなと思って頂けるかと思います。

状態　A

文字盤に軽い経年劣化が出ているところもありますが、素材と年代を考えると非常に状態の良いものと言えます。

希少性　A

文字盤の状態が良いという点でも珍しく、ケース裏側の彫りの良さとの組み合わせを考えると、なかなか入手の難しい組み合わせだと言えます。

贈り物　A

表のデザインの特殊性だけでも、眺めていて面白い物ですし、裏面の彫りはにんまりしてしまう魅力があり、贈り物としても非常にお勧めできる１点です。

備考