ウォルサムの金彩模様と細工バンドのアンティーク腕時計 【1898年製】

優雅な腕時計時代の始まりを楽しむ

長く続いた懐中時計の時代から、腕時計への時代へと移り変わる。
古き良き時代の流れをたっぷりと汲んで、作りやデザイン等が大成された懐中時計。
その形から携帯するという目的に沿って、懐中時計に少しづつ手を加えられたのが腕時計の始まり。
それだけに、懐中時計のその形をその特徴を、たっぷりと受け継いでいるのが初期の腕時計の面白さ。
この腕時計は懐中時計の姿をそのままに、時代の流れに寄り添うように、その趣きを伝えています。

懐中時計美術を今に伝える

この腕時計にはその腕時計初期の、その時代ならではの見どころがたくさん詰まった腕時計。
やはり見ていただきたいのは、懐中時計時代１９００年頃に培われた技術そして装飾である、美術品のような文字盤。
時計の顔だけを見るなら、まさに高貴な貴婦人のよう。
艶のある陶製の文字盤に、色味の美しい光沢ある金彩の模様、さらにはアンティークならではの豪華な針という組み合わせ。

またケースの裏側にしても、懐中時計時代のその名残を美しく残す、とても綺麗な装飾が施されています。
そしてそれだけではなく、この時計の特徴は、この時計を腕時計たらしめているそのバンド自体にも。
繊細な装飾が施されたバンドは、このバンドだけでもブレスレットになってしまいそうなほど、とても魅力のある作りです。
１９００年頃から１９２０年頃まで、腕時計が腕時計として作られるようになる頃までの、ほんのわずかな期間に作られたものですが、それだけに現代から見ると、非常に魅力のある１点です。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

懐中時計時代のまさに手間が掛けられた一品、そういう作りの時計を、腕時計として昇華して楽しめる作りものです。
現代で復刻される昔の時計も多いものですが、ここまでの作り、そしてその時代ならではの特徴を持つものは、復刻されることがないほどの特別品。
バンド自体もアンティークであって、着ける人を選んでしまうものではありますが、商品としてはとても魅力がある美しい１点です。

懐中時計から生まれたものであるため、アンティークの腕時計としては、時計としての大きさ・面が大きいのも特徴の１つ。
腕時計時代のアンティークは比較的小さなものが多いのですが、この時計はしっかりとした大きさがあるのもお勧めしたいポイント。
バンドは着脱式になっているため、外していただくことで、懐中時計単体として置時計として。
またチェーンや紐を合わせて、携帯する懐中時計として使っていただけるのも、この時計１点で２種類の楽しみ方をしていただけるお勧めのポイントです。

状態　A

ケースに軽い窪みがありますが、ごくわずかな程度の軽いものです。

希少性　A

懐中時計自体の状態の良さ、装飾性の良さもそうですが、バンド自体の状態の良さも合わせて、希少性のある１点です。

贈り物　A+

デザイン的にとても使っていただきやすい腕時計だと思います。
金無垢で素材としても良く、デザインに関しては写真から伝わる通りで、上品かつセンスを感じるものです。
バンドに好みがあるかもしれませんが、紐や革バンドに交換していただくのもお勧めです。

備考

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