
程よい枯れ具合を楽しめる金時計
少し小ぶりのウォルサムの金時計で、アンティークならではのクッション型ケースに、ブルースチールの針。
文字盤はほどよい経年変化を楽しめる雰囲気になっていて、あえてこの味を残した形で楽しんで頂きたい1点。
前時代的なワイヤーラグ(ベルトを通すタイプ)になっていて、時計の幅に対して少しベルトが太めなところが、この手の時計の面白いところ。
ちょっと色味が褪せていてご覧頂きにくいのですが、戦時中に用いられた、12時部分が赤になっているのも、アンティークならではといったデザインです。
派手さはないものの、例えるならちょっと可愛らしいクラシックカーといったイメージかと思います。
英国仕立てのアンティーク金時計
良いものが集められた英国、そして良いものを生み出していた米国。
この時計は、それらが上手く組み合わされた、うまく融合した時代の産物。
時計のケース自体は英国製で、MADE IN ENGLANDと英国の刻印があります。
当時の英国では、ウォルサムの機械を輸入し、ケース自体は英国で仕立てて仕上げていた、そういった1本です。
英国時計に良くみられることですが、時計の作りとしてはすでに1歩先の時代であるにも関わらず、その1つ前の時代のデザインを好む。
一世代前の「クッション型」をケースに取り入れ、お使い頂く際には見えない部分ですが、ケースの開き自体も蝶番式。
このまま「1920年頃の時計だよ」と言われても、外観からではそうとしか見えないデザイン。
この時代の時計のデザインは、当店の40年代の時計をご覧頂くと、もっと洗練されたデザインになっていることからもお分かりいただけるかと思います。
ここまで行くと、前時代の復刻版なのかと思えてしまうほどですが、それがこの時計の良さでもあります。
店主のワンポイントと評価
総合評価
写真では拡大していますので、経年劣化や褪せた感じが強く出ていますが、肉眼でご覧頂くと本当に程よい枯れ具合です。
アンティーク時計を楽しんで頂く際に、作られた当時の輝きを楽しんで頂くのも1つの方法ですが、年季を加えた枯れ具合を楽しんで頂けるのもアンティークの良さ。
ただ単に「古くなっている・古臭い」ではない、ここを見て欲しいと感じて頂ける「熟成」された雰囲気。
少し遠めの写真も載せていますが、そちらが実物、実際に着けた雰囲気ですので、「アンティーク」の風合いを楽しみたい方に特にお勧めしたい1点です。
状態
写真ではご確認頂きにくいのですが、ケースの角に小さな打痕・凹みが出ているところがあります。
希少性
英国でも用いられていたウォルサムで金時計ということで、比較的珍しい1点です。
贈り物
ちょっとサイズ的に小ぶりですので、男女問わず、アンティークの雰囲気がお好きな方にお勧めしたい1本です。
備考

























































