時代を感じるケース装飾
当店の他の懐中時計と比べると、あれ?ちょっと雰囲気が違うなと思われるのではないでしょうか。
その理由は、良くご覧頂くと、なるほどとなるはずです。
それは、リューズのある部分に筒状の部分が無く、ケースのすぐ脇にリューズが付いているようなタイプだからでしょう。
これは懐中時計時代の後期になって作られ始めたもので、ケースと機械をお店で合わせて販売されていたものです。
銀やニッケルなどとは違い、クロームメッキという明るい銀色系の色合いが特徴です。
ケースに細やかな装飾が施されていますが、装飾自体の溝は浅めになっています。
素材を直接表に出す銀などとは違って、装飾がしっかり入っているものが多く、色合いも綺麗ではあるのですが、メッキであるがゆえにメッキ部分の劣化も起こりがちではあります。
現状では非常に綺麗な状態ですが、劣化もアンティークの味ですので、それも楽しんでみようという方にお勧めします。
店主のワンポイントと評価
総合評価
アラビア数字のすっきりと見やすい文字盤に、定番のブルースチールの針という組み合わせ。
サイズとしては少し小さ目の中型程度で、持ち運びには程よいサイズです。
高価な部類の素材ではありませんが、アンティークならではで、これだけ状態の良いものも珍しいものです。
裏面の装飾の綺麗さもあって、お好きな方にははまる懐中時計だと思います。
状態
クロームメッキのケースとしては非常に良い状態ですが、ケース表側の風防周りにメッキの劣化が見られます。
希少性
作り自体としては珍しいものではありませんが、ケースの状態面では珍しいと言えます。
贈り物
銀色の綺麗な懐中時計で、装飾も綺麗ですので贈り物としてもお勧めできる1点です。
銀製などの貴金属ではないので、そういったところはありますが、アンティーク懐中時計の1つの形です。
備考