
英国の昔の腕時計、古さという違いを楽しむ
J.W.BENSON・ベンソンは、日本では知る人ぞ知るという、英国はロンドンの時計メーカー。
この時計が作られた30年代は、古い前時代的な「懐中時計」を模倣した形から、デザインや時計の形が、「腕時計」という1つのスタイルとして作り出そうとしていた時代。
ケース自体が非常に個性ある形であったり、現代にも通じるようなデザインの腕時計が多く作られた時代でもあり、とても挑戦的な時計が多く、見ていても楽しい時代の1つです。
この時計はそんな時代を反映するように、懐中時計時代からの脱却、腕時計だからこそという、個性を生み出そうとしていた時代のもの。
角ばった樽型のケースデザインは、まさにそれで、形自体を変形の八角形、それを立体的にして、さらにケース自体を蝶番で合わせる。
蝶番のような作りは、この短期間の時代だけで、すぐに省かれていくのですが、腕時計ということでの補強点でもあり、生み出そうとした違いでもあったのでしょう。
文字盤は20年代の昔の作りを備えていて、中央部分には細かな波型の模様が施されているのが特徴。
若干色味は経年変化が出ていますが、100年経ってのこの状態は非常に状態が良い優れもの。
時計のバンド自体は間違いなく当時のもので、ワイヤーラグと呼ばれる巻き込んで留めるタイプ。
この時計に合わせてバンドが縫い留められていることや、バンド自体にも劣化がありますので、そこは間違いのないところかと思います。
また尾錠もこの時計が作られた当初のもので、9金無垢の尾錠が当時のままに残っています。
英国御用達の老舗
英国の時計ブランドであったベンソンは略称J.W.BENSON、正式にはJames William Benson。
古くは英国王室御用達であったことからも、そのブランドの格と歴史を感じることのできるブランドです。
特に1900年前後の新聞や雑誌の広告には、ベンソンの懐中時計やその名がたびたび掲載されるほど、英国ではその名を馳せたブランドで、日本の戦後経済復興の立役者・白洲次郎が愛用したメーカーとしても知る人ぞ知るというところ。
戦時に工場が被災したことで、「時計メーカー」ではなくなってしまいますが、時代が腕時計に変わっても「ロンドン」「イングランド」とその地の名前を時計に刻み、英国愛が伝わってくるメーカーでもあります。
店主のワンポイントと評価
総合評価
デザイン的には、ケースの形や文字盤にも味がある、とてもアンティークらしい1点。
古さを楽しむという点で、時計の作りの面白さ、経年の味のあるバンドとの組み合わせ。
こういった「ビンテージ」的な古さ・良さは、新しく作ることのできない、まさにアンティークだけの楽しみかと思います。
時計が作られた時代は昭和のまさに初期、路面電車が走り、着物姿にスーツ姿の人が入り混じる。
モノクロの写真で知ることのできる当時をご覧頂くと、さらに感慨深い腕時計かと思います。
バンドが留められていた箇所の長さ、時計のサイズ的にも当時の紳士物、。
ただ現代の時計のサイズから比べると小ぶりになりますので、女性の方にもお勧めできますが、バンド自体にも価値のあるものですので、バンドを切り離してしまうともったいないかなと思います。
状態
若干経年変化はありますが、年代を考えるととても良い状態と言えます。
バンドは十分に使える状態ですが、経年変化や劣化があります。
バンドは縫い留めてありますので、交換をするには現在のバンドを切る必要があります。
交換をする場合は、尾錠自体がアンティークで金ですので、新しいバンドにも組み入れて頂くことをお勧めします。
希少性
ベンソンの腕時計自体、一般的な時計メーカーと比べると数が少ないものです。
さらにこのようにベルト自体も状態良く残り、金の尾錠付きとなると、同じものは手に入りません。
贈り物
若干経年変化もあり、ビンテージ的な楽しみができる1本ですので、ご自身へのプレゼントがお勧めです。
備考
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