上品さが光る美しい文字盤とダイヤ エルジンの金無垢アンティーク懐中時計 【1895年頃】

上品さを感じる心地よい金時計

見ていて気持ちいいな、そして心が洗われるような、新鮮な感動が伝わる懐中時計。
この時代の金時計といえば、その装飾の美しさが代名詞。
美しい装飾が施された懐中時計は、当時のエルジン社の十八番とも言えるでしょう。

ケース装飾の美しさは、そのデザインの良さはもちろんのことながら、繊細な模様一つひとつが非常に綺麗。
写真でもその部分を拡大させて頂いていますが、はーっと溜め息が漏れるのではないでしょうか？
全面に細やかな装飾が施されたケースには、両面に違った模様が施されているわけですが、１つの規則性があるのがお分かりいただけるでしょうか？

一般的に良くあるケースでは、両面ともまったく同じデザインというもの。
しかしながら、こちらのケースは両面とも似てはいますが、それぞれしっかりと大きな違いが付けられています。
片面は４つのダイヤモンドを花と見立てた植物、そして周りはそのデザインを際立たせるように空白。
それに比べてその裏面は、中央に連綿と続く綺麗なデザインが施されています。
両面に共通しているのは、その装飾部分を挟んで、一方には細やかな装飾、その反対側に小さいながらも非常に綺麗な数々の花模様。
時計の側面にも装飾は施されていて、非常に手の込んだ仕上げになっています。

心を奪われる美しい文字盤

この時計はハンターケース（蓋付き）ですが、リューズを押し下げて、蓋を開くとちょっとした感動ともいえる感覚を味わって頂ける秀逸な文字盤が、この時計の大きな魅力。
美しい形状の長短針はもちろんのことですが、インデックス・数字の回りやメーカー名そして中央の細かな金の模様。
さらに珍しくてそこに価値を与えているのは、ほとんど見ることのない希少なグラデーションの利いた色合い。
写真ではどうしても発色をうまく撮ることができないため、お伝えすることができないのですが、ピンクから薄い青色へと変わるグラデーションの発色がとても綺麗で美しく、この時計の価値を高めるポイントにもなっています。
時計の外側も美しく、開けて時間を見るたびにうっとりしてしまう、そんな素晴らしい魅力のある懐中時計です。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

この時計は、その上品さや綺麗さという点で言えば、非常にお勧めしたい１点。
写真でご覧頂くとケース装飾の美しさも際立ちますが、個人的には蓋を開いて頂いた内側、時計の顔のほうが素晴らしいという感想です。
ローマ数字またそのサイズや金での囲い方、針やその背景であるグラデーションの色合いや入り方。
その組み合わせが何とも言えません。

状態　A-

ケースの表蓋のダイヤモンドの無い側、その下部に少し補修跡があります。
写真ではその部分がわかりやすいように、目立つ形で撮っていますし拡大しての写真ですので、実物ではこれがデザインの一部であるかのようで、ほとんど気にならない程度です。
ただ人の感じ方には違いがありますので、ご不明な点がありましたら、お気軽にお尋ねください。

希少性　A+

ケース装飾自体も優れものですが、グラデーションのかかった文字盤の色自体も非常に珍しいものです。

贈り物　A+

ケースの装飾にしても非常に秀逸で、蓋を開けて見える時計の顔も非常に上品なものです。
補修跡がありますので、その点をどう見て頂くかによりますが、それを踏まえた上でも非常に綺麗な１点です。

備考