これが希少な当時のロレックス
現代では知る人がいないほど、高級腕時計の代名詞ともいえるロレックス。
期待を裏切らない、寸分違わぬ完璧な作りは時計にも、そしてブティックショップと言えるそのお店にも。
値上がりを期待して持つ人や、熱心なコレクターが居ることでも知られています。
しかしながら、そのロレックスにも、他の時計メーカー同様に、培ってきた歴史が存在します。
コレクターが極まると、アンティークにもその興味が伸びるもの。
この腕時計は、ロレックスの100年もの、今から100年ほど昔に作られた腕時計です。
小ぶりなサイズの腕時計ですが、その作りは懐中時計時代をそのままに。
陶製の文字盤に金のインデックスは、これは当時の懐中時計によく用いられた技法。
銀のケースも同様に、懐中時計時代には主要な素材の1つでしたが、この時代以降は使われなくなっていくもの。
裏蓋の開け方も、その当時を表すように蝶番式。
特別で雰囲気の良い形をした短針と長針、そしてローマ数字。
時計のバンドには青いワンポイントを入れた、アンティーク感が漂うとても希少な腕時計です。
ロレックスである証
ケースの内側に刻印されたロレックスの文字が1つですが、もう1つこれが本物であると証明するのは、文字盤の下部に見える欠けた文字。
写真でも拡大していますが、ROLEXの最初のRと最後のXだけが残っていることにお気づき頂けるかと思います。
当時としては文字盤を焼き上げる前に文字を入れているのが普通で、そこに書かれた文字は消えることはないのですが、実はこの時代のロレックス、文字盤が出来がってから、ロゴを入れていたものが多々ありました。
そのため、懐中時計などでも同様に、ROLEXの文字が消えかかっているものが時折見かけられます。
ここまで消えているのなら、あえて消して販売することもできるのですが、これも当時のロレックスたる面影の1つということで、現状のまま残してあります。
文字盤上部はほとんどが消えていますので、読むことはできませんが、当時の有力宝石商・宝石店の名前が入っていたものかと思われます。
あえて消して欲しいということでしたら、納品前に取り除くことも可能です。
店主のワンポイントと評価
総合評価
現行品の新しいロレックスには無い魅力を。
復刻版では出すことのできない、完璧ではない、100年ものという昔だからこその、時計としての「味」。
誰も着けていない時計、そしてそれについて話せる、見せることのできる時計の面白さ。
当たり前の腕時計を身に着けることを、ちょっと見直したい時に、コレクターにもお勧めしたい珍しい1点です。
バンドの留めの部分は、現行品のばね棒タイプではなく、巻き込むタイプのワイヤーラグ型。
現在のバンド自体も年代もので、着脱も少し特殊です。
着けて頂く際にぴったりと腕に付くタイプではなく、少し余裕を持ってブレスレットの様に着けるという形になります。
一般的な革バンド(2ピース)や、金属ベルトのような着脱金具が無く、時計からぐるっと一周するように取り付けられているため、時計を着脱する場合は、バンドの左右を広げると手を通せる幅が広がりますので、腕を通してから左右を押して締める・縮める、もしくは時計を取る時に左右に引いて緩め腕を通して抜くという形になります。
バンドには青い石が入っていますが、これは宝石ではなくガラスかと思われます。
素材としても当時の雰囲気を感じて頂けるものですので、これはこれでとても味にあるものです。
状態
経年・使用による劣化はありますが、状態としては申し分ないものです。
希少性
銀製のロレックスで100年物ということで、数の上からも希少な1点です。
贈り物
希少性や作りの面白さからも、贈り物にお勧めできる1点ですが、ロレックスの名前が表面に無くてもその価値をお分かり頂ける方にのみお勧めします。
備考
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