コレクションの中に輝く、大いなる名を冠す懐中時計
今も昔も変わらず、燦然と輝く宝飾品を世に送り出し、人々を魅了してやまないティファニー。
その歴史は非常に古く、名だたる時計メーカーよりも先んじた1837年という老舗の中の老舗。
昔から「質にも徹底したこだわりを見せる」ブランドとして知られ、それはティファニーの時計の中にも見て取れることができます。
同じようにブティックブランドとして時計も扱う女性に人気のブランド、フランスのH社のように、早くから汎用的な機械を採用したブランドと比べると、ティファニーは時計を売り始めた当初より、機械自体を作るところから始めようと試みたり、著名メーカーの上級機を採用していたということから、時計に関して大きな違いが見て取れます。
ティファニーのティファニーたるゆえんは、そのブランドの名前だけでなく、「実」を持つ姿勢によって高められたもの。
時代が変わっても、ティファニーの価値は変わらない。
現在に至るまで、その大いなる名声を紡ぎ続けてる名ブランドです。
この時計はそのティファニーの非常に古い懐中時計で、現在まで続くティファニーらしさの光る1点。
特別であり上品であり、こだわりを持った作りと質の良さ。
とても特別な時計であり、まさに一点ものの逸品と呼べる作りを持った時計です。
傑出した個性と素晴らしい特徴
やはり一番の特徴といえば、ティファニーの名を関した時計の顔。
小さな葉の形をしたたくさんの金の模様と銀の模様が、文字盤周りを華やかに彩り、この文字盤の色使いに合わせるように、青い文字とインデックスが合わせられていて、その組み合わせは王室を想像させるような金とロイヤルブルーの組み合わせ。
またその中心に鎮座するアンティーク時計ならではの、豪華な短針と長針の姿もまた、この時計のデザインと雰囲気をさらに高めてくれるもの。
金彩模様の細やかさと丁寧さは、さすがにティファニーと言える繊細なもので、時計の顔の美しさは、例えるならまるで小さな宝石箱と言えるでしょう。
時計の素材になっているのもまた、当時はもちろん現在でも珍しく高価な18金。
ケースの裏側に彫られている装飾もまた、アンティークらしく時代を感じさせてくれます。
ティファニーのこの年代の懐中時計としては、もともと数の少ないものながら、このような特別な作りのものとなると、それこそ1点もので極端に数が少なくなるレア品。
このような美しい状態で見つかること自体が稀なことですが、さらに文字盤・機械そしてケースにティファニーの銘を持ち、日本ではトリプルサインと呼ばれている希少なものでもあります。
博物館や美術館に飾ってあっても、そこに溶け込むような美術的価値も持つもの。
持ち歩く美術品として、時計本来の姿を楽しんであげる。書斎というご自身の博物館に、そっと立て掛けて飾って楽しむ。
純粋に時計の美しさを愛でることができる、そして時間が過ぎることを楽しめる時計だと言えるでしょう。
店主のワンポイントと評価
総合評価
博物館・美術館に飾られるような希少な時計で、どなたにでもお勧めできるものではありません。
時刻合わせの方法も特殊なもので、文字盤を開いて小さなレバーを引いてからリューズを回す作りになっています。
そのため、操作面でも「時刻を合わせる」という時間をゆっくりとお取りいただける方でなければ、この時計をお持ちいただくべきではありません。
ティファニーの価値と、その実のある作りに魅力を感じ、賛辞を贈られるファンのような方にのみお勧めしたい時計です。
状態
ケースの裏蓋に一部補修をされている箇所がありますが、小さな箇所で正しく補修されているため、気にしていただく程度のものではありません。
希少性
同年代もしくは少し年代が進むと、シンプルな作りのティファニーの懐中時計を見かけることは増えますが、このような特殊な作りのものは、本当に1点ものでまず同じものに出会うことはありません。
希少すぎるため、1点ものの逸品と言うカテゴリーに入るほど貴重なものです。
贈り物
贈り物として贈られるよりも、この時計の価値を知って所有してほしいという時計です。
贈られるにしても、その価値を知って大切にしていただける方のみにお勧めいたします。
備考
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