
ケースもガラスも三面になった、2度見してしまう特殊なデザイン
この時計の写真をご覧頂いてもそうですが、着けている方がいれば、ハッと二度見してしまうようなデザイン。
そんな時計に出会うことが、アンティーク時計には時々あります。
このロンジンの腕時計も、そんな特別なデザインを持つ1点で、アンティーク時計好きの方が「ロンジン」を推されるのが良く分かるものの1つだと思います。
時計の老舗かつ正統派でありながら、挑戦的なデザインを生み出していた昔のロンジン、そんな昔の良さが伝わるものだと思います。
時代的にケースや風防まで、さまざまな工夫が凝らされた時代ですが、この腕時計もその1つ。
やはりまず目につくのは、三面になった風防、三面鏡とは反対ですので、ちょっと作りも違うのですが、宝石にカットを入れるように風防自体に面というカットを大胆に施したもの。
さらにそれがただ単に風防だけを変えたのではなく、ケース自体も、その風防の三面に合わせたデザインになっていることがお分かり頂けるかと思います。
ロンジンらしさが良く出ているのは、時計の全体的な雰囲気として見ると、「奇異をてらった」ものではなく、時計の仕上がりとして非常に上品な外観になっていること。
スーツに仕事にも違和感なくお使い頂けるもので、実用的かつデザイン性・特別さもある1点です。
昔のスポーツカーのように
時代の移り変わりとともに、時計に盛り込まれるデザイン的な技術は上がり、デザインされたものが「形」として表現できる時代へと変わっていきます。
こんな時計があればと前時代で思われていたものが、実際に実現されていった時代です。
この時計の面白さもまた、この時代に作られた時計ならではのセンスに溢れたもの。
スポーツカーとして一流の走りを見せる車には、一流の外観とデザインが求められる。
それはまさに腕時計でも同じこと。
長方形の腕時計というのは、この時代に流行った形の一つですが、それにもう1つ大きな個性を加えたもの。
腕に着けた姿がまた良いもので、角のある面を使ったデザイン、その姿は昭和年代の味のある車を見るかのよう。
時計の顔である文字盤の作りもまたよく、特徴ある書体のインデックス。
またこのような針の形も、この時代ならではのもので、とても良い雰囲気があります。
店主のワンポイントと評価
総合評価
長方形という流行の形を追うだけでなく、そこに特別なデザインが仕込まれているのが、この時代のロンジンの良さ。
シンプルなようで奥が深い。
三面鏡のようなデザインは特別に面白いポイントで、全体的に「面」というコンセプトでデザインされていて、側面もカーブを付けない平面。
平面・直線的で角を用いたデザインの統一性が、この時計の雰囲気にとても似合っています。
時計として落ち着いた雰囲気があり、かつ使い勝手も良い。
アンティーク時計をこれから始めてみようという方にも、長くお付き合いいただける1点だと思います。
状態
側面に軽いくぼみがあり、補修することはできますが、補修するまでもない程度と判断させていただいています。
状態や年代を考えると、気にしていただく点ではありません。
希少性
ロンジンの腕時計でも、人気のあった形の1つ。
複数年に渡ってモデルチェンジをしながら作られたもので、数自体は無いものではありません。
ただ状態面も含めてとなると、簡単に別の物をご用意できるものではありません。
贈り物
アンティーク時計ファンが唸る、ロンジンの40年代・50年代の人気があるデザイン。
特別な面を持ちながら、アンティークの面白さも味わえるという点で、贈り物としてもお勧めの1点です。
備考
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