薄桃色の金彩文字盤 エルジンの大型アンティーク懐中時計 【1911年頃】

大きなサイズで繊細さを併せ持つ

見惚れるような綺麗な懐中時計。
そういった外観的なデザイン良さ、作りの良さがある懐中時計は、「大型」でとなるとなかなか見つからないもの。
文字盤１つを取ってもそうですが、なかなか求めるものが見つからない。
特にケースのデザインに至っては、大きなもので「綺麗」と呼べる条件が合わさるとさらに見つからないものです。

一つには、大型の懐中時計は当時は男性用で、その当時の男性用といえば、驚くほどにシンプル・素朴なスタイルが主流でした。
大型サイズの懐中時計に装飾が施されていない、素朴もしくは大味な理由は、そういった時代背景があってのこと。
美術品のような外観を求めると、なかなか見つからないのは当時のそういった事情から。

ですがこの懐中時計は、そんな綺麗な大型の懐中時計という希望にぴったりと合ってくれるものではないでしょうか。
まずやはり重要視したいところは、ケースの外観から。
写真をご覧頂くだけで、「こんなに綺麗なんだ」とそんな感想を抱いて頂けるものかと思います。

懐中時計のサイズが大きくなると、どうしてもケースのデザイン自体も大きく粗く、エレガントさ・美しさという意味では、ちょっとぼやけた印象になってしまいがち。
ですがこの時計は、ケース中央の円のデザインの中に、片面には風景をもう片面には盾形の装飾を施し、その周りの装飾部分も非常に綺麗に仕上げられています。
このあたりのデザインの良さは、大きな懐中時計ではなかなか見ることのできないものです。

薄桃色の文字盤

時計を開いてもアンティーク感がたっぷりの、非常に綺麗な文字盤も、これも大きな特徴の１つ。
中央の桃色部分の周りには小さな金色の装飾、そして文字盤の外側の５分刻みのその間にも装飾が施されていて、秒針の周りも星形の小さな装飾で彩られています。
中央から広がるような華やかなデザインは、外側のケースのデザインともとても良く合っています。
アンティークならではの豪華な短針と長針の組み合わせもまた、この時計の大きな魅力の１つかと思います。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

大型の懐中時計で、このように綺麗なケース装飾を持ったものは、数自体も比較的少なくて希少です。
さらにケースのデザインとしても、写真をご覧頂いても、そのデザインの良さが伝わるものかと思います。
文字盤の装飾も合わせて、時計全体の雰囲気もとても良いもので、大型で綺麗な懐中時計をお探しの方にお勧めの１点です。

状態　A

拡大している写真を掲載していますが、文字盤の２時（１０分）の表面に軽い傷があります。

希少性　A+

大型の懐中時計はケースデザインが大味になりがちですが、この時計はデザイン・装飾がとても綺麗です。

贈り物　A+

デザイン・サイズ的なところで、とても存在感のある大きな懐中時計。
しっかりと主張するサイズの中に、アンティークならではの装飾もしっかりと主張があって、贈り物としてもお勧めの１点です。

備考