いにしえの職人技が光る
アンティーク時代に培われた、これはまさに職人技。
そう呼ばずにはおれないものが、懐中時計にまつわる、それに合わせる紐の中に存在します。
それは、この紐のように、髪の毛を束ねられて作られた、微細・繊細な芸術作品とも呼べるような作品。
女性の方やお子様をお持ちの方なら、髪を束ねるそして結うことが、どれほど大変なものかご存知だと思います。
この紐にあっては、自分や他人の髪の毛を「束ねる・結う」という、そんな次元をはるかに超えたもの。
それこそ、髪を「織る」という表現が最も近いものでしょう。
拡大した写真も掲載していますが、そこに見えるのは、数えきれないほどの数が規則正しく織り込まれた姿。
どのようにして、こんなに繊細に編み織り込まれたのか、今となっては知る由もなく、そして再現すらできない、その時代だからこそのもの。
当時の高級品であった懐中時計に合わせられているさまは、時計がどれほど貴重なものであったかという側面を物語るもの。
紐の色合いとしては、少しブロンド系の色合いも交じりますが、濃い赤茶といった系統の色合いです。
写真では黒っぽく写ってしまっていますが、髪の毛と同じように、光の入り方によって、その色合いも変わるのが自然素材ならでは。
懐中時計を合わせていただくなら、中型から大型のものがお勧めです。
店主のワンポイントと評価
総合評価
髪の毛を素材とした紐の大きな特徴ですが、本当に驚くほどの繊細さが見ていただけるものです。
合わせられている両端と中央の金具の装飾も素晴らしく、非常に豪華な1点です。
中央の小さなロケット(写真入れ)の彫りの雰囲気も良く、ぜひ大切な方の写真をそっと忍ばせていただきたいものです。
状態
使用や経年による古びはありますが、紐の部分に関しては非常に状態の良いものです。
同系の紐では素材的なことからですが、ほころびやほつれが非常に多いものですが、この商品に関してはとても状態が良くお勧めできる1点です。
素材的なことですが、紐とは言いながらも、一般的な紐のようにくねくねと自由自在に曲がるものではありません。
特殊な素材が固く織り込まれたものであり、ある程度の形が決まっている状態です。
希少性
1900年前後の懐中時計時代には、懐中時計に合わせるものとして使われていたものです。
特別な作りであるため数は少ないものですが、状態の良いものとなると、本当に希少なものです。
贈り物
色合いとしても落ち着いたもので、合わせられている金具の雰囲気もまさにアンティークならでは。
贈り物としても非常にお勧めできるものですが、素材で好き嫌いの分かれるものですので、その点をご考慮いただく必要があります。
備考
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