商品のご紹介
古い映画や物語で語られる「女性の髪の毛にまつわる物語」。
悲しいお話しが多いものですが、ここまで綺麗に仕上げられたものであれば、それはもう芸術の域であり、その時代に流通していた「商品」。
現実的なところから考えれば、悲しみの物語としてではなく、仕事や収入の一端として提供されていたものであることが容易に想像がつくものです。
このような紐が作られていたのは、まさにアンティークというその時代であったからこそ。
それは、髪の毛を素材にしていることも一つの理由ではありますが、それだけなら現代でも提供する人はいるものです。
なぜアンティークでしか出会うことができないのか?
その理由は、ここまで緻密に繊細に織り込まれた、この技術にこそあります。
写真でその一部を感じていただくことができますが、編み目の細かさやセンスの良さはまさに芸術ものです。
その繊細な紐が2本の複線になっているのも見どころですが、場所によって紐の編み方が実は違うというところにも驚いていただけるはず。
四角柱のような角ばった作りになっているところもあれば、巻き込んだらせん状のようになっている箇所もあり、これを編み込んでいったのかと考えると、本当に気が遠くなるほどです。
中央・両端にある飾留めもアンティークならではの作りで、とても上品で高級感が漂います。
また、中央にあるロケットも小さいながらも小粒の山椒のようなもの。
とても雰囲気の良いもので、デザイン的にはこれを抜いては考えられない、そこに無くてはならないものでしょう。
小さな彫りながらも、丘に木々が立ち並ぶ、誰もが故郷を思い出すような情景です。
紐の色合いとしては、やや暗いところでは濃い茶系。少し強い光が差すとブロンド(金髪)様の色合いも少し入ります。
作りの全てにおいて上品で品格があり、アンティークに興味の無い方でも当時に思いをはせてしまいそうな雰囲気を持っています。
この紐には小型から大きめ懐中時計まで、かなり幅広く合わせていただけるものです。
その理由は、紐が複線になっていて、それぞれがちょうど良い太さであることから小型の懐中時計にも似合い、また2本並んでいることから、大型の懐中時計にも存在感が負けない力強さがあります。
どちらかというと、ケースについては、シンプルなものよりも、装飾が施されているもののほうが良く似合います。
店主のワンポイントと評価
総合評価
こういったものこそ、本当にアンティークでなければ手に入らないもの。
今の時代に作ってほしいと探してみたところで、まず見つからないアンティークだからこそという醍醐味があります。
作りの繊細さは、それこそ手にとって驚いてしまうほどであり、確かに自己満足的な部分はあるかもしれませんが、ここまで手が掛けられたものを使うという楽しみがあります。
金属性のチェーンが、身に着けた時に明らかにそれが「金属」のチェーンであるとわかるのに比べると、素材や色合いが自然なものですので、現代の服装・ファッションに溶け込みやすいものです。
状態
使用や経年による古びはありますが、紐の部分に関しては非常に状態の良いものです。
同系の紐では素材的なことからですが、ほころびやほつれが非常に多いものですが、この商品に関してはとても状態が良くお勧めできる1点です。
素材的なことですが、紐とは言いながらも、一般的な紐のようにくねくねと自由自在に曲がるものではありません。
特殊な素材が固く織り込まれたものであり、ある程度の形が決まっている状態です。
希少性
1900年前後の懐中時計時代には、懐中時計に合わせるものとして使われていたものです。
特別な作りであるため数は少ないものですが、状態の良いものとなると、本当に希少なものです。
贈り物
とても繊細で特別なもので、贈り物としてもぜひお勧めしたいもの。
ただ素材の点で、好き嫌いのあるものですので、その点をご理解いただける方のみにお勧めします。
備考
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