黄色の花と緑の葉 エルジンのアンティーク懐中時計 【1904年頃】

魅力を素直に楽しんで欲しい

時計そのものをご覧頂いても、実物を手に取って頂いても、満足感が高いのはこういった時計ではないでしょうか？
それは、「好きなところ」「見せるところ」を探す必要がないほど、しっかりとした特徴を前面に出しているから。
玄人好み・マニアのように隠れた魅力を楽しむのも、醍醐味の１つですが、アンティークはもっと素直に見て頂いても良いものだと思います。
見た目にわかりやすい、これはとても良いことだと思われませんか？

この時計は、持ったその瞬間から楽しんで頂ける、そして素直に楽しめる１点。
写真をご覧頂いてもお分かりいただける通りで、ケースに施された綺麗な装飾、そして時計の蓋を開くとその文字盤にも大きな特徴あり。
持って良し、時間を確認するために開いても良し、隣りの人があなたの時計を眺めていても、それすらも楽しくなってしまうものだと思います。

特殊なケースに文字盤

この時計の特徴の１つである、彫りの施されたデザインの美しいケース。
中央の片面には家と山、１００年前の落ち着いた自然の風景がそこに。
そしてそのデザインを囲むように配された、花と葉の模様。
ここでお気づきになられた貴方は、すでにいろいろな懐中時計を見ていらっしゃるのかもしれません。

そうです、ケースのデザインである花と葉に色がついているのがお分かりいただけましたか？
花には黄色いゴールドが、そして葉には緑色のゴールドが使われているのです。
ケースに彫りが入っているものは良くありますが、このように金の色を変えて表現しているものは、また別格の楽しさがあります。

時計の文字盤も同じく、とても個性のあるもの。
まさにこれぞザ・アンティークという、特徴が揃った懐中時計。
数字のインデックスを銀色で囲み、それぞれの数字の外側には金のドットを。
豪華な作りの針もまた非常にアンティークらしくて、この時計の雰囲気を高めています。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

アンティークらしさ、そして懐中時計に求めるもの・求めたいものが特徴として良く出ている１点です。
ケースのデザインにしても彫りやモチーフの面白さ、蓋を開けたときに現れる文字盤の装飾の緻密さ。
時計の大きさとしては中型で、少し大きめの作りであることも、時計を手にしていただいた時の感覚としても心地よさを感じて頂けるサイズだと思います。
時計のサイズの大きさに比例して、装飾なども少し粗くなりがちですが、この時計はその点をしっかりと押さえていて、全体的に良い雰囲気に仕上がっています。

状態　A+

特記事項はありません。

希少性　A

装飾面や作りにしても、同じものというと入手は難しいものです。

贈り物　A+

これから懐中時計を始めようという方にも、ぜひお勧めしたい個性や特徴がしっかりと際立ったもの。
贈り物としてもお勧めですが、手にしていただいて長く楽しんで頂けるアンティークらしさが魅力です。

備考