黒文字盤・四角形のロンジン女性用アンティーク腕時計 【1941年製】（販売済み）

実は珍しいこんな形

手巻き腕時計の全盛期と呼ばれた１９４０年代。
それまでの懐中時計時代とは大きく一線を画して、時計の機械はさらに小さくなり、腕時計のためだけの機械に、そしてさらに小型化・薄型化していくことになります。
腕時計の形も、大きな男性用、そしてとても小さな２センチにも満たない小さなサイズの女性用と、その作りも大きく二分化されていくことになります。

アンティーク時計と呼ばれる時代の腕時計は、女性用と言えば非常に上品ですが、かなり小さなサイズの腕時計が多いことに気づかれるのではないでしょうか？
でもそんなカクテルウォッチのような、上品すぎる腕時計だと、ちょっと物足りない・使いたい場面に合わないこともあります。
当時としては比較的珍しいものになりますが、この腕時計のような、男性用のデザインをそのまま小さくしたような腕時計もありました。
こういった形が、現在になると珍しく感じられるもので、カジュアルに楽しんでいただいたり、アンティーク時計をより楽しんでいただくための選択肢になっています。

黒い文字盤に個性ある書体

この時計の魅力と言えば、やはり黒い文字盤とゴールドの数字・インデックス。
黒とゴールドというコントラストの美しさもまた綺麗なものですが、それだけではこの時計の魅力は語れません。
フォント・数字の形がとても個性的なことはもちろん、中央から外側に向かって、放射線状になっているのもまた大きな特徴。
２～５の数字が一番おわかりいただきやすいかもしれませんが、２・３は外側に向かっているのに対して、４・５は内側に向かっていたり、数字の向きが少しづつ違うことにもお気づきいただけたでしょうか？

そしてケースの形もこのデザインに合う四角形で、ラグ（ベルトを留める部分）の形も特殊な形をしていることがお分かりいただけますか？
ただ単なる突起状ではなく、丸い形にデザインとして作られていて、非常に個性高く作られているのがお分かりいただけるかと思います。
また全体的なデザインとしても、隙が無くしっかりとまとまったデザインになっていますが、これはこの時計の形だからこそ。

男性用の少し大きなサイズであれば、デザインも少し間延びしてしまうところはありますが、それが小さくぎゅっと凝縮されたような形になっていますので、デザインとしても非常に面白い形として仕上がっている点、これもこの時計の魅力です。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

上品で華麗な腕時計というのも、女性用のアンティーク時計では醍醐味ですが、このような特別なデザインのものは、なかなか手に入りづらい特別品。
現代のよりファッション的に、より見せるために腕時計を着けられるという目的にあっては、このようなデザインの時計が現代アート的で非常に魅力的です。
このデザインでアンティーク時計というのですから、着けて見ていただくことを楽しまない手はありません。
サイズ的には女性用ですが、バンド自体は１６ミリと比較的幅がありますので、腕が細めの男性にもお勧めしたい良いデザインです。

状態　A+

特記事項はありません。

希少性　A

年代的に婦人物の腕時計の作りが定番化していた時代で、紳士物を小さくしたような作り、このようなスタイルの腕時計は珍しい部類に入ります。

贈り物　A+

このようにカジュアルに、かつよりファッション的に身に着けていただけるものとなると、アンティーク時計の中でも稀な存在です。
デザイン的に非常に面白い１点で、スタイルとしても合わせていただきやすいもので、贈り物としても非常にお勧めしたい１点です。

備考

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