ウォルサムの華麗な撫子色の金無垢アンティーク懐中時計 【1900年頃】

手の中で踊る宝物

アンティークの豪華さや繊細さは、それが作られるために費やされた「時間」と比例するといっても過言ではありません。
最高のジュエリーが作られるように、数々の技巧を凝らされたもの、そして丁寧な彫りが施されたもの。
複数の専門の職人の手が掛けられ、そして長い時間がかけられて、１つの作品として仕上がる。
その工程を思い浮かべるだけで、芸術作品が作られるかのような、人々の手を渡り作り上げられる姿が想像できるものでしょう。

この時計も、気の遠くなるほどの手がかけられた特別な１点。
ケースはもちろん、文字盤の作り自体も美しく、その姿の全てがこの時計の美しさ。

金無垢の豪華なケースは、まさにその言葉がとても良く似合うほど、しっかりと手をかけられたもの。
ケースの表裏そして側面までも、びっしりと技巧が凝らされた素晴らしい作り。
細部のそれぞれで、デザインや技法も違い、その姿を眺めるだけでうっとりとしてしまうほど。

また中央にはダイヤモンドが留められていて、その周りのデザインも秀逸。
反対側の中央にも同様に凝ったデザインが施されているもので、ローズゴールド・イエローゴールド・グリーンと３色の金で花と葉が表現されています。

最も目を引くのは、お伝えするまでもない文字盤の装飾。
ピンク色に少し紫を差したような、まるで撫子のを想像させるような、はっきりしていながらも淡い色合い。
撫子色、薄紅色という表現が似合う特殊な色合いのものです。

金の装飾もまた美しく、数字を挟み込むように配された繊細なアンティーク装飾。
そして装飾された針の美しさを際立たせるように、また時間の見やすさを考慮された中央の白。
時計の蓋を開くごとに、にんまりと微笑みがこぼれる、小さな感動を味わえるほどの作りです。

店主のワンポイントと評価

総合評価　A+

総じての出来が良く、非常に凝った１点ものです。
時計の全てが見どころで、隙の無い作りにとても好感が持てます。
外側から眺めていても、惚れ惚れするような作りで、手に取ってうっとりとしてしまうほど。
蓋を開いてもその感動を損なうことなく、時間を見ることが楽しくなります。

ケースの装飾自体も素晴らしいものですが、一般的な白い文字盤の時計に比べて、開いた時の色のインパクトは秀逸。
柔らかいかつ艶やかな、そんな言葉の似合う色合いで、美人をみて振り返るように、時計が開かれるとそこに話題が集まるほどの魅力です。

状態　A+

特記事項はありません。

希少性　A+

優れた作りで凝った作りの物で、かつ状態も良い。
希少性という意味では、とても珍しいものです。

贈り物　A+

贈り物として非常にお勧めできる、とても優れた作りですが、贈り物として手に取られると、自分用にと欲しくなってしまうほどです。
時計を持ちそして蓋を開いてしまうと、それはまるで新婦のベールを開くように、神々しいほどに時計の魅力に引き込まれることでしょう。

備考

–